連載 競輪全史が語る 第3回
捲りの衰退 — 決まり手10年史
29万レースが記録した「組織戦」への回帰
リード
捲りが減っている。かつて33.9%あった捲りの1着シェアは、いまや28.9%。入れ替わるように逃げは20.9%から一時27.0%(2021年)まで伸びた。10年分・約29万レースの決まり手を並べると、競輪の「戦い方」そのものが静かに変わってきたことが見える。
何が起きたのか
転換点は2020〜2021年にある。この時期に何があったか。ひとつの答えは開催構造の変化だ。深夜のミッドナイト競輪(7車立て)の開催比率は6.3%から21.9%まで拡大した。7車立てはライン数が少なく短い周回で決まるため、構造的に先行が残りやすく、捲りの出番が減る。
構成変化か、行動変化か
では捲りの衰退は「レースの種類が変わっただけ」なのか。それを切り分けるため、昔から変わらない土俵——男子9車立てだけを取り出して同じ集計をした。
続き(全627字・図表2点)は購読版でお読みいただけます。購読受付は準備中