連載 競輪全史が語る 第6回
カント角と決まり手
バンクが急なほど、前が残る
リード
バンクの傾き(カント)は、レースの決まり手をどこまで左右するのか。カント角で走路を三つに分けて1着の決まり手を数えると、傾きが急になるほど前が残りやすくなる、明瞭な勾配が現れた。
急バンクは前を押し上げる
カントが浅い(〜29度)走路では差しが52.7%を占め、後方からの追い込みが決まりやすい。一方カントが急(32度〜)な走路では差しが43.9%に下がり、逃げ24.0%・捲り32.1%と自力(前)の比重が増す。急な傾斜が遠心力を推進力に変え、スピードに乗った先行・捲りを後押しするためだ。
周長とあわせて『走路の素性』を読む
本連載の第2回で見た周長の効果と、このカントの効果は重なり合う。短く急なバンクは前有利、長く浅いバンクは追い込み有利——会場ごとの『素性』は、周長とカントの組み合わせで大づかみできる。本紙は各場の冒頭にバンクデータ(周長・みなし直線・カント)を載せている。この視点で読み直すと、同じ選手でも会場で評価が変わる理由が見えてくる。
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